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強いブラジル男子ナショナル・チームの象徴だったデディケート・シフト(NOTE)

 リリース・ポジションやデディケート・シフトは、ライト攻撃の出現頻度の少ない初心者段階のゲームでは、最も一般的なブロック陣型です。競技レベルが上がるにつれ、バンチ・シフトやスプレッド・シフトで構えざるを得なくなるのですが、そんな中、2002年の世界選手権から2007年のワールド・カップまで、世界3大大会5連覇の偉業を果たすなど、無類の強さを見せつけたブラジル男子ナショナル・チームは、デディケート・シフトを徹底して用いる戦術で成功しています(用語から見た戦術の変遷(詳細解説)参照)。相手のレフト攻撃にマークを集中(dedicate)させながらも、ライト攻撃が来ればきちんと2~3枚ブロックを完成させられるという、強い自信の表れであったと言えるでしょう。しかし、2008年の北京オリンピック決勝では、ブラジルの正セッターを務めたマルセロのセット・アップ位置によって臨機応変にブロック・システムを切り替えたアメリカが、デディケート・シフトを終始崩さなかったブラジルに対して戦術面で優位に立ち、見事に1988年のソウル・オリンピック以来20年ぶりの金メダルを獲得しました。