協議項目:アタック決定率
アタック決定率:Kill Ratio (percentage)
定義
得点となったアタックの本数の割合。アタック決定本数を打数で割った値として計算されます。
計算式
・VIS: Spikes ÷ Total Attempts(Spike)
・JVIS: 得点 ÷ 打数(アタック)
固定項目:アタックにあるように、アタックは状況によってレセプションとトランジションからのアタックに分類可能ですが、VISもJVISもこれらの状況を合計した値として計測されています。
基礎データ
以下にアタック決定率の基礎データを示します。これらの基礎データは、データを見る上での基準となるものです。
使用したデータは、FIVB公式サイトのP-3帳票より、ワールドリーグ・ワールドグランプリ(2007年~2014年)と、Vリーグ公式サイトのB帳票より、Vプレミアリーグ男女(第6回大会~2013/14大会)、Vチャレンジリーグ男女(2006/07大会~2013/14大会)になります。
分布
使用データより、試合ごとの各チームのアタック決定率の分布を整理しました。以下の表に示します。
ワールドリーグ(2007-2014)のアタック決定率20-25%のチーム数は4となっていますが、これは2007年から2014年の間にアタック決定率が20%~25%の間だったチームが4チームあったことを示します。「%」はこの4チームが全体の何%にあたるかを示しています。
カテゴリごとの分布の比較
先ほど示した分布をワールドリーグ・Vプレミア・Vチャレンジとカテゴリ別に比較したものが以下の図になります。
グラフの形がワールドリーグとVプレミアにはほとんど差がありませんが、Vチャレンジは若干左寄りとなっています。これはチャレンジリーグのアタック決定率の平均が他と比較して低いことを示しています。
たとえば、アタック決定率が45-50%の場合、ワールドリーグとVプレミアでは最もチーム数の多いありふれた結果となっていますが、Vチャレンジではピークの右側にあたり、平均よりもやや高い成績となります。
以上のデータが示すことは、たとえ同じアタック決定率の値でも、カテゴリが異なればその価値は異なってくるということです。アタック決定率を正確に評価したいのであれば、カテゴリの分布をきちんと把握しておくことが重要になります。
トレンド
バレーボールにおける様々なプレーの価値は常に同じではありません。時代に伴うルールの変更や戦術の流行によって変わってきます。このような価値の変化を把握するために、各カテゴリの大会ごとのデータをまとめトレンドを整理してみました。
以下の図は、各大会の全チームのデータから、アタック決定率の下位25%、50%、上位25%の値の推移を示したものです。
これらのデータの詳しい数値を以下の表に示します。
引用データ