固定項目:「セミ」って?(NOTE)

提供: e-Volleypedia(eバレーペディア)
移動: 案内検索

「セミ」って?(NOTE)


 中学生や高校生の試合や練習中にスパイカーが、「セミ」「バック・セミ」というセットを要求している場面を見ます。「semi」とは英語で「半~、いくぶん、準~」などを意味する接頭語で、例えばセミ・ファイナルとは準決勝のことですし、セミ・プロと言えば、プロに準じる、半分プロの、といった意味になります。この意味から考えると、高いサード・テンポのセットに対して、その半分くらいの高さのセット、という意味で「セミ(トス)」という言葉が使われてきたと考えられます。通常の練習で「複数アタッカーが縦1列になって行うスパイク打ち込みの際に、手で上げるセットの高さ」と言えばイメージしやすいでしょうか。この場合、アタッカーはセットとほぼ同時に助走を始め、タイミングを合わせて打つ形が一般的です。

 また、「セミ」は「セミ・クイック」という使われ方もしていて、これはクイックに「準じる」テンポのクイック、すなわち、通常のファースト・テンポのクイックよりも少し遅いタイミングで打つスパイクを指しています。「セミ(トス)」は、高すぎず低すぎず、助走のタイミングやステップ、スパイク・フォームなどがまだ安定していない段階のスパイク基本練習にはとても適した高さのセットであり、多くの練習場面で使用されています。また、「セミ・クイック」のセットも、クイックのセットよりはタイミングを合わせやすいため、クイック・スパイクの導入段階の練習場面で使用されています。どちらも「スパイカーが打ちやすい」セットであり、ゲーム場面では同時に「相手がブロックしやすい」セットでもあるのですが、段階を踏んだ練習の中で意図を持って使用することで、スパイクやクイック・スパイクの上達に役立つセットと言えそうです。