「固定項目:フォーメーション」の版間の差分
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2014年9月23日 (火) 23:39時点における版
バレーボール用語
フォーメーション -- FORMATION -- |
守備や攻撃における、あらかじめ決められた選手の並び方や動き方
選手同士が連係して動く場面にはすべて、フォーメーションが組まれています。サーブに対するレセプションのフォーメーション、そこから始まる攻撃としてのアタックのフォーメーション、相手からの攻撃に備えるブロックのフォーメーションとディグのフォーメーションなどは、すべてこの用語に含まれています。ここではフロア・ディフェンスとしてのレセプション・フォーメーションとディグ・フォーメーションを紹介します。
レセプション・フォーメーション
6人制の場合、最も初歩的なレセプション・フォーメーションは「W型フォーメーション」です(図1の基本形)。この隊形はセッター以外の5人の選手が平等な立場で相手のサーブを受けるものであり、初級レベルのフォーメーションといえます。まだレセプション技術が未熟なチームが採用したり、基本的なポジショナル・フォールトのルールを覚えるのに適しています。ただし、W型フォーメーションの発展型として、守備を重視したものと攻撃を重視したものがあります。
守備重視としては、前列の3人と後列の2人の間隔を狭くして、強烈なスパイク・サーブに対して誰が受けるのかという判断を早くするための「フェロウ」、前後だけでなく左右の感覚も狭くして、さらに判断を早めようとする「スモール・パッケージ」があります。いずれもコート隅に打ち込まれるサーブに対しては対応が難しいフォーメーションとなりますが、それよりも速いサーブへの対応を重視した、中級レベルまでの守備的なフォーメーションです。
一方、攻撃重視としては、レセプションの上手なプレーヤーの守備範囲を広くして、W型の外側にいるプレーヤーが攻撃に参加しやすい「スプリット」と呼ばれるフォーメーションがあります。2~4人による分業型レセプション・フォーメーションへの移行型ともいえます。さらに、チームのレベルが上がるにしたがい、レセプションをする人数を減らしていく傾向にあり、現在では2~4人がレセプションを担当する分業型が主流となりつつあります。特にリベロ制が導入されて以来、リベロをレセプションの要とした「分業型3人レセプション・フォーメーション」が世界トップ・レベルの主流となっています。
図1 レセプション・フォーメーション |
ディグ・フォーメーション
ディグ・フォーメーションは、大きく分けて2種類あります(図2)。
古典的と言われる「マン・アップ・フォーメーション」は〝マン・アップ〟と呼ばれるフェイント・カバー専門のディガーを、常にブロックの後ろでプレーさせます。しかし、フェイントには強いはずのこのフォーメーションですが、マン・アップはブロックの陰からボールを見ることになり、かえってフェイントを決められることが多々あります。そこで、マン・アップが最初から前にいるのではなく、セットされた瞬間にバック・プレーヤーの一人が前に飛び出してマン・アップとなるシステムが有効といわれています。しかしバレーボールのファースト・テンポ化、パワー化にともなって競技力が向上するにしたがい、マン・アップ・フォーメーションを採用するチームは減少しているのが現状です。
2つ目は最もポピュラーな「マン・ダウン・フォーメーション」です。このフォーメーションはさまざまな形で進化しており、その発展系としては次の3つが挙げられます。
- ペリミター・フォーメーション トップ・レベルではほとんどのチームが採用しているフォーメーションです。フェイント・カバー専門のプレーヤーを置かず、バック・プレーヤーがワン・タッチ・ボールを拾いやすい場所(特にはコートの外)に位置します。フェイント・カバーや中央に落ちる軟打はサイドのプレーヤーがダイビング・レシーブでカバーすると想定し、それよりも現代のパワー・バレーの即したワン・タッチ・ボールの処理を優先したフォーメーションです。ペリミター(perimeter)とは「周辺」の意味です。
- ボックス・フォーメーション ディフェンス側のミドル・ブロッカーが強くて相手攻撃のクロス・コースを閉めやすいチームに適用されます。状況に応じてフェイント・ボールとワン・タッチ・ボールを拾うプレーヤーを変化させるフォーメーションです。たとえば、ストレート側のディガーがフェイント・カバーで前に移動すると同時に、センター・ディガーがその後ろに回り、さらにクロス側のディガーとクロス・アタッカーが後ろに下がる、すなわち4人のディガーが四角形を作って移動するため「ボックス」と名付けられました。
- スライド・フォーメーション ブロックに跳ばないフロント・プレーヤーがフェイント・ボールのディグに責任を持つために、ブロックの後ろへカバーに入ります。それにともない、クロス側のディガーが前に移動し、バック・センターがクロス方向に移動するという「スライド」が起こるためにこの名前がつきました。ディフェンス側のフロント・プレーヤーがデディケート・ブロックや3枚ブロックを試みようとして、ネットから下がっての強打ディグが困難なときに適用できます。
それぞれのディグ・フォーメーションには長所と短所があるため、それらを組み合わせるなどして、自分たちのチームに最も適した(あるいは相手に合わせた)フォーメーションを工夫する必要があります。
図2 ディグ・フォーメーション |
同義語:隊形